首都圏の働き方、「完全出社」が46.9%に
首都圏ではここ数年、働き方改革や感染症をきっかけとしたテレワーク普及により、オフィスワーカーの働き方が大きく変化してきました。
今回、ザイマックス不動産総合研究所が発表した「大都市圏オフィスワーカー調査2025」では、最新の働き方の実態が明らかになっています。
特に注目したいのは、首都圏で「完全出社」が46.9%を占めている点です。テレワークが定着したように見える一方で、依然として約半数が毎日出社しているという現実が見えてきました。
今回は、最新データをもとに「首都圏の働き方の現在地」をわかりやすく整理しながら、通勤や住まい選びへの影響についても考えてみたいと思います。
首都圏の働き方は「完全出社」がほぼ半数
今回の調査では、働き方を
・完全テレワーク
・ハイブリッドワーク
・ 完全出社
の3つに分類しています。
首都圏での結果は以下の通りです。
・完全出社:46.9%(前年比0.3ポイント減)
大阪市:57.3%、名古屋市:63.9%、福岡市:65.0%
首都圏は他都市と比べるとテレワーク比率が若干高いものの、それでも半分近くが出社中心という状況です。
特に名古屋・福岡などでは「完全出社」が増加しており、都市によってテレワークの浸透度が大きく異なることもわかります。
テレワークの中心は「在宅勤務」サテライトオフィスはまだ少数
働く時間の配分について見ると、首都圏ワーカーの 74.5%が「在籍オフィス」で働いています。
前年よりわずかに低下したものの、依然として多くの人がオフィスを中心に仕事をしているという結果です。
興味深いのは、オフィス以外で働く時間(=テレワーク時間)の大半が自宅での在宅勤務である点です。
サテライトオフィスやコワーキングスペースは一部にとどまり、テレワークといえば“自宅”という流れが続いています。
利用されている働き方施策トップ3
現在もっとも利用されている働き方の仕組みは以下の通りです。
1. オンライン会議ツールの活用(51.3%)
2. チャットツールの活用(49.0%)
3. モバイルワーク(32.7%)
この3つは、もはや現代の働き方の当たり前となりつつある施策です。
一方で利用率は低いながらもニーズが高いものとして、
・副業・兼業
・ワーケーション
・郊外・地方移住/二拠点生活
といった柔軟な働き方への希望も一定数あることが明らかになりました。
今後、働き方の選択肢がさらに広がっていく可能性も見えてきます。
働き方の不満トップは「通勤が苦痛」
働き方に関する不満・課題としてもっとも多かったのは、
「通勤が苦痛に感じる」(44.3%)
首都圏ならではの長時間通勤や混雑は、従来から大きなストレス要因でしたが、テレワークを経験した人が増えたことで、その負担がより一層際立ってきたとも考えられます。
続いて、
「テレワークでできる仕事でも出社を要求される」(39.9%)
こちらも大きな不満として挙がっており、これら2つが他項目を大きく上回りました。
その他の不満としては、
・周りの雰囲気や上司の意向でテレワークしづらい(18.8%)
・在宅勤務が禁止・制限された(18.7%)
といった“テレワークできないこと”に関する声が多いのも特徴的でした。
ザイマックスは「不必要な出社の強要は、ワーカーの不満につながる可能性が高い」と分析しています。
首都圏の働き方は今後どう変わる?
今回のデータを踏まえると、首都圏の働き方は以下のような方向性が見えてきます。
① 完全出社はしばらく続く
企業によっては業務内容や文化の違いもあり、完全テレワークに戻ることは現実的ではないケースも多いです。
② 一方でテレワークを求める声は高い
通勤ストレスの大きさから、柔軟な働き方のニーズは引き続き増えるでしょう。
③ 住まい選びにも影響
ハイブリッドワークの普及により、
・郊外の広い家
・ワークスペースが確保できる間取り
・駅近の通勤しやすい環境
など、住まいに求める条件も多様化しています。
不動産の現場でも「テレワークできる家」「在宅スペースがある家」へのニーズは継続しており、働き方の変化が住宅需要に直結している状況です。
首都圏ではテレワークが広がったものの、未だに約半数が完全出社という結果が出ています。
しかし、通勤のストレスや柔軟な働き方への願望は強く、働き方の改善を求める声はこれからも増えていきそうです。
オフィスワーカーの価値観が変化する中で、「どこで働くか」「どんな環境で暮らすか」という問いが、ますます住まい選びと密接に結びついていくのを感じました。
働き方の多様化は、今後の不動産市場にとっても大きなテーマとなっていきそうです。
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