親との老後同居の誤算
奥様を亡くされて一人になってしまった昭和のお父さん。家事などしたこともなく生活していけるか不安に思っていたところへ娘家族から同居の提案があり2世帯住宅で3世代一緒に楽しい毎日を期待しました・・・が
奥さんと突然の別れ
3人の子供を育て、其々が結婚し其々の家庭を築き夫婦二人での生活を平穏に暮らしていましたが奥さんが突然倒れそのまま帰らぬ人となりました。
80歳を過ぎに突然一人になってしまいこの先どう暮らしていこうか考えあぐねていました。何しろ昭和のお父さんなので食事の支度はおろか、洗濯や掃除などするわけもなく子供たちも心配をしていました。
長女夫婦から同居の誘い
そんな中、比較的実家近くに暮らしていた長女から同居の提案が上がりました。
実家に引っ越しても子供たちの学区も変わらず、ご主人の通勤への影響も全くないという事でしたのでお互いに良いのではと話が進みました。
お父さんも大事に育てた可愛い娘が一緒に暮らしてくれる、「面倒を見てくれる」期待でいっぱいです。
実は長年、自営で商売をしてきたお父さん年金は基礎年金金のみのごくわずかしか入らないという事でしっかり老後の為の資金を貯蓄、有価証券なども持ち将来的な介護費用や医療費の為に蓄えていました。
でも、娘が面倒を見てくれるなら安心との思いから娘家族の為にその貯蓄を使い家を新築することにしました。
他の長男や次女もお父さんの面倒をみてくれるという事で長女に感謝、お父さんが家を建て替えることにも賛成していました。
楽しい日々は長くは続きませんでした
新築の奇麗な家でしばらくは和気あいあいとした楽しい日々を過ごしましたが、お父さんも年齢なりに衰えがあり少しずつ娘家族の輪から外れる事も出てきました。
そんな中お父さんに癌が見つかり手術、ストーマ利用となってしまいました。もともとは社交的で人付き合いの良かったお父さんですが手術の後はあまり外出もせず、人と付き合うこともなくなりました。
ここで同居の娘は最初のうちこそ優しい言葉をかけて励ましてもいましたが次第に「鬱々」とする父親には苛立ちをおぼえきつい言葉もかけることが増えていきました。
そんな父娘の関係ややり取りをまじかで見る他の同居家族も「お母さんのイライラはお爺さんのせい」と感じすっかり家族の輪からお父さん(お爺さん)は仲間外れとなり孤立する結果となってしまいました。
実の親子だから起こりうる「負の介護スパイラル」です。
ついには危篤にも駆けつけず
その後も体調不良と年齢的な衰えから入退院を繰り返し、心配した次女は介護の状態から施設の入居も検討探しましたが「独居でない」ので特養の優先順位は低くいつ順番が来るともしれず、有料老人ホームは年金額があまりにも少なくしっかり貯めていた貯金は娘家族と同居の為にすべて使い果たしていたので移り住む場所さえもない状態。家の新築を応援したことを次女は心の底から後悔したそうでついには姉妹間でも父親の扱いをめぐり険悪となってしまいました。
身体も心もくたびれ果ててお父さんはついに病院で危篤状態となりました。
病院からは長女へ連絡の不通の為次女へ、次女は長男に連絡すると同時に病院へ駆けつけました。その間もちろん長女、長女家族へも連絡はするもののつながらず。
50kmも離れたところから長男家族が病院へ到着した後も長女家族は病院へは現れず。その後長女が病院へ現れたのはお父さんが息を引き取り清拭の終わる頃だったそうです。
悪いのは誰でもない
葬儀、納骨は長男が喪主となり何とかすすめましたが、兄弟間の関係は最悪ここから3回忌まで姉妹は数10mしか離れていないところに住むのに全くの絶交状態だったそうです。
お父さん、そんな終末を望んでいなかったでしょうに気の毒でなりません。
長女の行いは確かにほめられたものではなく酷いと思いますが「好きだから」「大事な人だから」「尊敬したいから」そんな思いからあふれる相反した感情はよくある「家族介護問題」で一方的に責められるものでもないのではないでしょうか。
介護殺人や介護虐待は「夫婦間」「親子間」での発生が大半で対「嫁」のケースは圧倒的に少ないように感じているのは私だけではないと思います。
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